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ndl – dialy 29,Aug,2007

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この日記はアーティスト・イン・レジデンス”ndl”でプーケット滞在中に書かれたものです。
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焼き鳥とご飯を買いに屋台に行ったときから降り出していた雨はなかなか止まず、いままでしていなかったアパートの中の撮影を1時間程度ですませたあとは、本格的にやることがなくなってタイ語の本を読んでいたらいつの間にか眠ってしまい、起きたときにはもう夕方で、眠気覚ましにご飯でも食べに出かけようとモトの鍵を振る舞わして廊下を歩いていると、窓から見える景色は未だ雨模様、結局アパートの一階にある食堂で夕食をすまして部屋に戻った。
プーケットはとにかくモトが多く、バンコクに行ったときはそうでもなかったのだが、雨の中モトに乗る人はどうするのかというと、薄手のレインコートを着て普通に走っている。中には傘をさしながらモトを運転する人もいて、左手に傘を持ちアクセルである右ハンドルだけで運転するなどボクは怖くてできないが、それも当たり前の光景で、また二人乗り三人乗りも普通にするけれど雨の日に限っては後ろに乗っている人が傘を持てば運転手は両手を使えるから、これはアリだな、だとか思いながら外に面した食堂のテーブルでコーラを飲んでいると、いつものヌードル屋台のおじさんが前を通り過ぎて行った。ボクに気づいた彼はにっこりと笑い何も言わずに去って行ったが、後にはスープのいい匂いが残って、部屋に戻ってからは早くお腹が空けばいいのにとずっと思いながら、いたるところで聞いている Shakira の Hips Don’t Lie がリピートするヘッドホンをつけ、パソコンに触り続けていた。ヘッドホンから海外の天気予報が簡単にわかるソフトウェアを入れてプーケットを調べてみると、先一週間が全て雨マーク、その上にクエッションマークがついていて、プーケットは天気が変わりやすいから雲を見て判断するんだと言ったSの言葉を思い出す。それを聞いたのも確か、ヌードル屋台のテーブルでだった。今日も中くらいの太さの白い麺を頼み、全てのテーブルが埋まってる中、おそるおそる大学生くらいの男の子の横に座った。食べ終え、SPYとチョコの棒アイスを買ってきてシャワーを浴び、この日記を書き始めた。
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廊下を挟んで向かい側の部屋は、午後、何人かの男性が中に入ってから廊下中に響く音量で音楽を鳴らし、ジャンルはめちゃくちゃだったけれどどれもタイ語だったことから考えるとたぶんタイの流行りの曲なのだろうが、ベランダから来る風を通すために入口のドアも開けているとそれらの曲はボクの部屋でかかっているかと思うくらいの音量で聞こえてきて、灰皿とコーヒーの入ったカップをベッド脇の小さなテーブルに置き、枕を背にベッドで読んだ久々の活字をは久しぶりという感じは全くしなく、途中まで読んでいた『レベル3』の続きは音楽と一緒にすんなり頭に入って来た。
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8月19日以前にも、向かいの部屋から大音量で曲が流れていることはあって、壁を二枚抜けて聞こえてくるのは体に触る低音、いつもは気にならないのだが今日はいつにもまして音は大きく、しかもたぶん音楽ではなくテレビか映画を見ているのだろう、唐突に爆発音のような音がするのが気に障り、その結果のヘッドホンでの Shakira なのだが、ボクは普段この手の曲は全く聞かず、パトンのバーでかかってる限りはそれはとてもタイっぽい暑く湿っぽく色っぽい匂いがするのだけれど、エアコンをつけるまでもなく涼しい夜、部屋で聞いているとヘッドホンでとは言えなんだかスカスカの音に聞こえる。思えば、向かいの部屋から音が聞こえてくるのは、もしかしたら雨が降っているからかもしれない。買ってきたSPYを飲もうと栓を開け、アイスを食べてから口をつけるとSPYではなくビールだった。
今日は誰とも話していない。向かいの部屋にビールでも持って飛び込んでいけばいいのだろうか。

一度、ここでこの日記を書き終えたけれど、タイ語の書き取りをしていたら急に愉快になってきたのでそのことを記しておく。ホントこの形ったらたのしい。

ndl – dialy 28,Aug,2007

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この日記はアーティスト・イン・レジデンス”ndl”でプーケット滞在中に書かれたものです。
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眠れぬ朝方に三脚につけたビデオカメラを担いで外に出ると、カーテン越しに部屋に差す朝日から想像していたよりもずっと明るく期を逃した感じもしたが、屋台では二人の女性、一人はまだ30歳ほどでもう一人はかなり年配、二人とも深く茶色に日焼けしていて正面からピッタリとフレームに収めようと調整している間、オレンジの法衣を来た僧侶がやって来て彼女たちはお祈りし、差し出された白い包みを受け取った僧侶がそのままゆっくりと歩き去って行くとぽつぽつと雨が降り出したので、ボクは部屋に戻って少し眠り、夕刻、8月10日に会ったマーのいる屋台へ向かった。
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今日はマーとイアンのことを書かなくてはならない。
マーは中学生くらいの女の子で、イアンは56歳の男性だ。マーは屋台の手伝いをしていて、イアンは駄菓子屋のような店の前でタバコを吸っていた。写真を撮っていいかと聞くと、マーは照れて、イアンは笑う。マーは英語はしゃべれない。でも「ポンチュースドー」と自分の名前を言って手を差し出したら、My name is マー、と意外にきれいな発音をする。イアンは英語がしゃべれることを自慢したいのか、べらべらとしゃべる。でもタイ語訛りがすごくて、なかなか意味がわからず、どうやら聞かれていたのは「どこから来たのか」ということらしいと気づくまでに、5回くらいイアンはタイ語のような英語を話す。マーのお店では魚の揚げ物を買って、ソースをつけてもらった。イアンのお店では何も買わなかった。マーの肌はきれいに日焼けしているが黒いというほどではなく、つやつやしていて、イアンは浅黒く深いしわが顔中にある。二人の共通点はとくない。ただ、二人ともボクがカメラを向けたときに笑い、照れて、それからレンズを見つめ笑ったからボクが話しかけたというのだけが一緒だ。
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簡単な挨拶といくつかの食べ物の名前がわかるくらいでは、タイ語でいろいろ説明することはできず、「アーティスト」と言ったのもたぶん理解されていないだろうが、28と大きく書かれた紙を渡してカメラを見せると意味はわかったようで、でもやっぱり恥ずかしいのかそれとも何かを恐れているのかわからないが写真を撮られるのはイヤだったようだ。粘った末、撮らせてもらえたが写真で見るよりホントは彼女はもっとかわいい。まっすぐ家へと帰ることができるようにはなったが、イアンと会ったのがどこかボクはまだ知らない。
マーと別れ、クロックタワーへと向かってコーヒーの屋台へと向かう。パオくんのお母さんはボクの家をちゃんと書いていてくれた。シンプルな一部屋、entrance が二カ所あり、パソコンもあり、でもお風呂はない。店の奥ではパオくんが寝ていた。彼女に渡したパオくんの写真はいま、彼女の家のどこにあるのか、飾られているのだろうか。

今は23時半、いつも1時2時くらいに日記を書くから今日はいつもより早い時間から書いているのだけれど、活動するのが夕方以降になってしまっているここ数日の生活を少し改めなければならない。小雨で濡れた服がまだ湿っぽい。屋台でヌードルを食べて、今日は寝ることにする。