被写界深度の計算式って知ってますか?検索すればいろいろひっかかるしwikipediaにもあるんですが、結構複雑なんですよね。撮影によっては被写界深度=ピントの合う範囲を計算する必要があるのはわかりますが、スドコ的には「このレンズとあのレンズ、どっちが背景ボケが大きいの?」というのが計算できれば充分で、そしてそれはすごく簡単な式で求められるんです。
有効径を求めるのは簡単
具体的にしてみましょう。
「50mm F2.8と180mm F8.0、どっちが背景ボケるの?」
わかりますか?
経験上わかる人もいると思いますが、ビミョーな数字。
F値が大きいほど被写界深度は深くなって、焦点距離が長いほど浅くなる、という基本をふまえているだけでは計りきれない感じです。
でも、計算式を覚えていれば簡単にわかるんです。
結論から言うと
焦点距離(○○mm)÷F値(F○○)=有効径
これが大きいとボケが大きい
簡単!
これなら覚えられるし現場でも計算できます。
ってことで最初の問の答えは
- 50÷2.8=17.857…
- 180÷8=22.5
180mm F8.0のほうが背景ボケが大きいです。
また、同じ両方ともF4.0だとすると
180mmのほうが3.6倍ボケが大きい、ということになります。3.6倍ってどれくらい?っていうのは置いておきましょう。
また、この式で使うのはあくまで「レンズの焦点距離」です。35mm換算時の焦点距離ではありません。
なので
- APS-Cボディで60mm(35mm換算時90mm)
- フルサイズで90mm
同じF値であればフルサイズのほうがボケが大きい。
イメージセンサーが大きい方が、ボケ表現を行いやすいというのが計算からもわかるかと思います。
被写界深度の計算式は難しいけど……
被写界深度の式は「ピントが合う範囲」を求めるため、上記の有効径の式を使った上でさらに計算が必要になります。許容錯乱円とか過焦点距離とか、普段写真を撮っているだけでは耳にしない光学上の用語もたくさん出てきて難しいし、被写体との距離の前端・後端が必要だったりして、具体的なシチュエーションを想定しないと計算しにくかったりします。
でも有効径だけなら簡単に計算できる。普段の撮影でボケを計算しながら撮ることも多くはないと思いますが、レンズの比較では役に立つと思います。
例えば、、、
シグマの50mmF1.4 EX DG HSMとタムロンのSP AF90mmF2.8、どちらも名玉ですが、同一被写体を同一距離で、絞り開放で撮影したらどちらがボケが大きいか?
タムロンのSP AF90mmF2.8はマクロレンズですが………
計算すれば、わかりますよね??
ボケは英語で”Bokeh”
ところでwikipediaの記事で興味深い記述が。
古くより、写真において、ボケによる表現をもっとも好むのは日本人であり、他の民族はそのようなテクニックをほとんど用いないといわれてきた。これは、伝統的な欧米芸術の多くが、風景そのものを写実的に、かつ隅々まで描写することが原則であった(空気遠近法という一種のボケ表現もあったが)のに対し、日本人は、たとえば、禅画における空白の効果や、狩野派などにおける「雲」による背景の省略など、西洋画とはまったく違った手法の絵画を描いてきた。ここには「ボケ」を表現として好む日本人の美意識と共通するものが感じられる。
ボケ (写真) – Wikipediaより
英語でボケを”Bokeh”と記述しているのは、レンズレビューサイトでよく見かけます。そのほか二線ボケ、グルグルボケについての記述もあり、勉強になります。
ボケの美しさは大きさだけで計れるものではない、というのもよくわかりますね。
これはいろんなレンズを使いはじめると体感できます。
最後に参考に、被写界深度の式を乗せているサイトをいくつか紹介。
被写界深度 – Wikipedia
(専門的なことも割と多く書かれていて参考になります)
被写界深度の計算 ~各種カメラ・フィルム・レンズによる被写界深度の違いを一覧表で比較~
(数字を入力してピント範囲を計算できます。とても便利。イメージサイズごとに数式を最適化しています。使ってるボディのイメージセンサーサイズを選んで、被写体までの距離を入力するだけ。)
被写界深度計算
(こちらも数式計算が可能。許容錯乱円も入力可能。35mmの場合は0.033、APS-Cの場合は0.019)
被写界深度 計算 – Google 検索
(こちらも数字を入力して計算できます。こちらは許容錯乱円の数字が0.033。)
DOF Equations/被写界深度に関する計算式
(詳しい計算方法が乗っています。光学のお勉強にどうぞ。結構むつかしいです。。。)
被写界深度の計算とボケ – メモてきなあれと,日記てきなあれ.
(実際に計算してみています。実例として良いです)
あぁ、レンズが欲しいレンズが欲しい。