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GH1がビデオライクな理由とルックコントロール

Posted on 4月 28, 2009 in 撮影のこと, 映像のこと

LUMIX DMC-GH1EOS KISS X3の発売で、Nikon D90Canon EOS 5D MarkⅡから続くデジタル一眼の動画撮影が盛り上がっているけど、「ビデオやフィルムでは撮れない動画」っていう意見がとても多く、それはたぶん2つの理由からなると思う。一つはボケ方。デジタル一眼の動画撮影を体験して、まず思うのはボケ方のほうだと思う。以前の記事でも取り上げたし、沢山の参考意見がネットでも雑誌でも見られるから、ここでは書きません。
もう一つは全体のコントラストや色調からなる、雰囲気。写真をやってる人は、ビデオでどのようにコントラストや色調を調整しているか知らない人も多いんじゃないだろうか?今回はビデオのルックコントロールについて、簡単に書いてみた。

ビデオのコントラスト・色調補正のパラメータとルックコントロール

全体のコントラスト・色調。ビデオ屋の専門用語を使うと、ニー・ガンマ・ブラックガンマからなるコントラスト調整とローキーサチュレーションやニーサチュレーション、マルチマトリックスからなる色調補正。

最近は小型のビデオカメラでも「シネライクモード」とかができる機種があるようですが、それなりの業務機や放送機器ではニー・ガンマ・ブラックガンマという三項目でコントラストを調整します。スドコがよく使うCanon XH-A1でも大まかにはできます(3段階の選択制、ホントに大雑把な調整)。SONY PMW-EX1PMW-EX3になるとちゃんと数字で設定できます。
ニーはハイライトの圧縮、ガンマは中間領域の明るさ、ブラックガンマは黒の調整。意図したコントラストを作るために、調整するわけです。

色に関して言うと、もちろんホワイトバランス調整があります。その他、ハイライトと暗部は彩度が落ちる傾向があるので、ハイライトのみ彩度をあげるローキーサチュレーションやニーサチュレーション、色ごとに彩度や色相を変えるマトリックスなどなど。

そして、これらを調整して、意図した映像を作ることをルックコントロールとか言うことがありますが、この言葉は一般的ではないのかな。スドコはルックコントロールと言うことにします。

ビデオと写真ではルックの作り方が違う

一般用のビデオカメラでは「どんなシチュエーションでもだいたいちゃんと撮れる」ように調整してあって、それがいわゆるビデオライクな映像ってことです。

一方、フィルムでは現像時にコントラストや色調を変えたりします。有名な「銀残し」っていうのも現像時の作業です。写真でも銀のこしは使いますね。
そういったフィルムの雰囲気を再現するため、放送機器やシネマ用ビデオは上記のコントラスト調整と色調補正をしてルックを操ります。通常、カメラマンではなくビデオエンジニア、通称VEが波形モニターやベクトルスコープを見ながらコントロールします。

つまり、ビデオは撮影時にルックコントロールがちゃんと入り、それを決定するのは監督、作業はVEが行いカメラマンはやりません。もちろん最近はカラコレ時に調整することも一般的なため、低予算の作品(監督・カメラ・編集が一人とか)の場合はカラコレで望みの雰囲気を作ることも多いですが、なにせ記録できる階調が狭いため、撮影時に合わせておかないとカラコレに耐えられません。記録できてない光を作ることはできないですからね。それはCGの役目です。

こういった映像の補正と同じように、デジタル一眼にも素子が捉えた光を写真用に補正して記録しているはずです(スドコはあまりよく理解していませんが)。そしてそれは、いままでの写真用フィルムの画をある程度意識した補正になっているはず。そして、デジタル一眼の動画撮影でも、同様に「写真を意識した補正」がかかるはずです。それは一般向けビデオカメラのルックと違うはず。技術的にも違ってきます。

さらに、写真の撮影現場でルックを決定するのはカメラマンであることが多いはずです。レタッチャーは現場にはいない、ですよね?

GH1の映像がビデオライクな理由とビデオ屋からの要望

GH1はビデオライクだ、という意見が多いようです。
それはいままで家庭用ビデオカメラも多く開発してきたPanasonicが、マイクロフォーサーズという新しい規格のもと、新しいユーザー層に向けてGH1をポジショニングする際に、「ビデオライクなほうが受け入れられる」と考えたから、かもしれません。少なくとも、ビデオライクな映像は開発時に意図的に調整されたものでしょう。
一方、Nikon D90やCanonの2機種は、デジタル一眼の「おまけ」としての動画機能、つまりターゲットは以前と同じユーザーでした。つまり、動画撮影時のルックのことまで考えられていないはずです。

でも少なくともビデオ業界ではD90とEOS 5D MarkⅡの映像は驚くべきもので、業界全体がかなり食いつきました。それはルックではなくボケ味の点で、です。
そして食いつくと同時に、「やっぱり調整しないと使えない」という意見も多くありました。なぜならルックの調整ができないからです。もっというとアイリスすら調整できませんが。。。

GH1のターゲットはそういうビデオ業界では決してないはず。
でも、いつか細かな調整もできるデジイチ動画はできる!と期待しているビデオのカメラマンやVE、ディレクターは多いです。たぶん。

だから早く作ってね!!

ということで、EOS MarkⅡのみでつくられたAKB48 10年桜を見て待ちます。10年はかからないだろう。

今回は文字ばっかりになってしまった。
こういう長文エントリーは見出しをつけることにします。

2 Comments

  1. くろろ
    2009 年 4 月 29 日

    おっしゃるとおり、GH1の開発部が、オートで撮った場合はビデオカメラっぽい画質に設定してあるって
    雑誌のインタビューに載ってましたね。

  2. admin
    2009 年 4 月 30 日

    なるほど、やっぱりそうなんですね。店頭で少し触った程度でも感じるくらいでした。一方に合わせれば、もう一方のユーザーとはずれてしまうのは仕方ないですが、まだまだ先があると期待してしまいます。

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